スタッフ山本のデジタフルワールド Vol.11
デザインにセンスは必要か?
デジタルハリウッドでは以前より、様々な講座を多数開講してきましたが、その中でもひときわ人気があるのが「Webデザイナー専攻」「グラフィックデザイナー専攻」です。
元来デザインの学校ではなく、もっと広いくくりで「産学協同で21世紀を担える人材」を育てる事に注力してきたデジタルハリウッドではありますが、やはり入学される方は「デザインがしたい」「表現したい」と言うところが一番心に刺さりやすいのだと思います。
そして、「デザイナーになりたい」と言う方が必ず入学前に発する言葉があります。「私にはセンスが無いのですが…」
果たして、デザインにセンスは必要でしょうか?
実は山本も答えを出す事はできません。本当に「センス」としか表すことのできないレベルでの作品を作り出せる人が少数ですが居る事も事実です。
ですが、「(デザイナーとして就職するレベルに)センスは必要ですか」という問いに対しては、「必要ありません!」と言えます。
むしろセンスに頼ってのデザインでは、就職がおぼつかなくなる可能性が有るといえるでしょう。
それはレベルがどうこうではなく、業務としてデザインをする場合「デザインのルールを理解しているかどうか」が一番重要になってくるからです。
当然、価値観を覆すほどのインパクトとパワーを持ったデザインもあります。ルール無用の表現も存在します。しかしそれは、「アート」としての評価であり、「商用デザイン」としての結果とはまた評価を異にする場合が多くなります。
デザイナーとして就職する、と言う事は、あくまでもクライアントの要望にあった結果を導き出すためのデザイン、すなわち、「堅実に目標を達成するためのデザイン」が一番に求められます。
そのためには、今まで何十年、百年といった過去のデザイナーの作ってきた実績を基に、研究をする必要がありますし、そこで生まれてきたルールやマナーといった「型」を身に付ければ、一通りの業務がこなせると思います。
デジタルハリウッドのグラフィック/Webデザイナー専攻では、こういったデザインのルールも多数学ぶ事で、現場で活躍できるデザイナーとして業界に羽ばたいています。
もちろん、そのルールを学んだ上で、それを破壊するほどのインパクトを持つ作品を生み出せる卒業生も、いるのですけどね。