スタッフ山本のデジタフルワールド Vol.28
あけましておめでとうございます。
今年も、デジタルハリウッド、渋谷校、Web、様々なメディアテクノロジーについて書き続けていきたいと思っています。
さて、皆さんは初詣、何をお祈りしましたか?
先日神社巡りが趣味であることをお話した山本ですが、神社と同様に好きなのが「祭り」です。特に獅子舞や曳山については全国様々なお祭りを見て回るのが休日の楽しみとなっています。
そんな私は、今年こそ地元の祭りで曳山を曳く事が夢になっています…地元にほとんど帰っていないもので…親不孝しています。
さて、個人的な夢はさておき、2009年、Web業界はどうなっていくのか。山本の知り得る範囲で、予想してみたいと思います。
2009年はどうなるのか? |
2009年、そしてそれから先の未来は…
・メディアが大きく変貌する。
2008年はリーマンショック、新聞業界の経済打撃など、経済面では明るくないニュースが続きました。
この動きは近年の経済変化と言うよりも、もっともっと大きな潮流の一つだと考えています。
詳細な経済環境についてはここでは記しませんが、この経済状況が様々な形でWebやクリエイティブの業界に影響を与えることは間違いありません。
加えて、2008年は情報インフラも変化がありました。
PCから携帯に、携帯からその他の端末機へとWebの閲覧状況は変化しています。
特に2008年はiPhoneによるモバイル端末のユーザビリティの変化が大きく取り上げられました。
設備が変われば、当然その中に流れるソフトの変化も起こります。
産経新聞社は紙面を全て無料でiPhoneでの閲覧を可能にしました。
その他、必要な情報は迅速にネット上に掲載されるようになり、音楽も、映画も、文章も、ほとんど全てのデータが持ち歩ける時代となっています。
更にはRSSリーダー等、受信側が情報選別できるようになってきたため、皆さんが「自分の必要な情報だけを選び」「音楽、映像、文章といったメディアの差は関係なく」「自らの手元に
持ち歩ける」時代に本格的に突入してきました。
「経済」「メディア」の変化がポイントとなる |
この「経済的な変化」「メディアの扱い方の変化」が同時に動くのが本年のポイントになると考えます。
たとえば、その一つの例として、マスに対する広告の形の変化が考えられます。
今まではTV、新聞など、1対n(不特定多数)に対する広告・告知による情報の配信が大きな力をもち、また多量の資金を投下していました。
しかしながら、経済的に資金が投下しにくくなってきた現在、この方法に対する広告手法は見直されています。
そこに「消費者が自分の必要な情報だけを持ち歩ける」技術が整備されてきたと言うことが重なると、おのずと広告表現手法は変わります。
如何に消費者が「必要だ」「ほしい」「持ち歩きたい」と思える情報を、資金を掛けずに提供できるか…この方法論は今までのマーケティング手法とは大きく違う流れを生み出します。
それはすなわち、これからの産業形態をも変える可能性を持っています。
・そして、広告→流通システムが一本化する仕組みが加速し、Webが更にパワーを持つ。
更に、情報だけではなく、流通や購買と言ったシステムも大きな変化があるでしょう。
たとえばAmazonや楽天といったWeb上でのショッピングができるシステムがあります。
情報を提供し、そこですぐ購入できるシステムがモバイルでも
手に入れられる時代も本年のことでしょう。
たとえば、携帯電話からDVDレンタル屋にアクセスし、そこで映画をダウンロードしてそのまま閲覧する…と言っ
た事も登場すると思われます。
そうなると、ストリーミングやシステムを構築する人、更にDVD情報を見やすく整理するデザイナーが必要になるなど、Web
に関する人材は更に必要とされる可能性があります。
デジタルサイネージの台頭 |
ちなみに、不況になると自宅に居る時間が多くなると言われており、ネットショッピング自体は大きなチャンスとも受け止められています。
加えて、デジタルサイネージといった、1to1マーケティング告知手法も登場しています。この手法とモバイルが合体して新しい購買手法を生み出す…本年、来年には必ずこういった動きが生まれることでしょう。
・となると、Webを見るのがPCだけではなくなり、電気部品技術への回帰が始まるかも
日本はもともと「技術大国」です。金融に端を発する今回の不況の中でも、技術力を元にして生産を行う業種は、それほどダメージを受けないと言われています(量産を行う業種は大変なようですが…)。
情報や購買の流れが大きく変わると、その基盤となる科学技術への要求はおのずと高まります。PCでないとできなかったこと、携帯でないとできなかったことも、今後は大きく変わっていくと考えられます。
このように、経済と技術両面から、本年は大きな変化があると思います。
デジタルハリウッドは、更に大きな視点から、Web業界、クリエイティブ業界を牽引し、新たな人材、新たな技術を提供していきます。お楽しみに!