みなさん、こんにちは。講師の小倉イサクです。今回は、先日来校されたレオ・ベーカーさん(左から二番目)の講演の模様を御送りします。
今年のアカデミー賞といえば、何でしょう?「ソーシャルネットワーク」と「英国王のスピーチ」の作品賞争い?ナタリーポートマンの主演女優賞??確かに、これらの作品が話題でした。しかし、短編アニメーション賞ではPIXARの作品を破って、「The Lost Thing」が見事に栄冠に輝いたということも、是非、知って下さい。まさに、この作品の制作者のレオさんがデジタルハリウッドに来たんです!
印象に残ったのは、「さすが、カメラマンを経験されている方だなぁ」と言う所でした。Lost Thing君は、言ってみれば「ポットの怪獣」です。よって、主人公の人間とは大きさが全く違うので、2ショットやナメショットなどでレイアウト的に大きさが合わなかったそうです。そこで、伝わりやすさに重点を置き、カットごとに伸縮をさせたと仰っていました。「本当のサイズ」よりも「見た目のサイズ」を重要視した結果ですね。また、動きに関しても「目」が無いので心情の説明カットが非常に難しい作品だったとのコトでした。この点も、学生の諸君には「体の動きで心情を説明する技術」を盗んで欲しいですね。ちなみに、レオさんは犬の動きを参考にして制作したとのコトですヨ。
また、せっかくの機会なので本科の学生作品を講評をして頂くという事も御願いしてしまいました!!作品は、観客に見せてナンボです。最初は、恥ずかしいと言ってましたが、アカデミー賞の受賞者の方に講評されるチャンスなんて、今後はナイ!と説得し、制作途中ですが見て頂きました。制作した学生にとっても、嬉しかったのでは?と思っています。
というわけで、今は、アカデミー賞を取ったことで国(オーストラリア)から補助金が出たそうで、世界各国のコンテンツ巡りをされているそうです。今後の作品制作にも是非期待しましょう。